初恋

2008年10月06日

秋の夜長・・時々、浮かびます。若かりし時、はじめて完全に暗記できた詩集でした。

まだあげ初(そ)めし前髪(まへがみ)の
林檎(りんご)のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛(はなぐし)の
花ある君と思ひけり
初恋
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅(うすくれなゐ)の秋の実に
人こひ初めしはじめなり

わがこゝろなきためいきの
その髪の毛にかゝるとき
たのしき恋の盃を
君が情(なさけ)に酌(く)みしかな

林檎畑の樹(こ)の下(した)に
おのづからなる細道は
誰(た)が踏みそめしかたみぞと
問ひたまふこそこひしけれ

   島崎藤村
初恋



Posted by 高島です at 00:01│Comments(2)
この記事へのコメント
> 和創楽★ホシノミチさんへ
そうですね・・初恋って懐かしいものです。
ちょっと照れますが・・。
Posted by 高島です at 2008年10月06日 20:20
こんな難しい「詩」を覚えられたんですかー
スゲーッ!(0◇0;)
ってことは〜、初恋の相手にヤッパリ詠まれたんですか?(*^_^*)
Posted by 和創楽★ホシノミチ和創楽★ホシノミチ at 2008年10月06日 18:47
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